転職サービスdodaの最新調査で、「転職によって年収が上がった職種」の第1位にITエンジニアが輝きました。ニュースを見て「自分もIT業界に行けば年収が上がるのでは?」と気になった未経験の方も多いはずです。しかし、「知識ゼロの未経験からでもすぐに年収は上がるの?」という不安もありますよね。本記事では、元・製造業で未経験からIT業界へ飛び込んだ筆者が、このニュースが未経験転職において持つ本当の意味と、「将来の年収アップへの切符を手に入れるための具体的な行動」について分かりやすく解説します。

【2026年最新調査】「転職で年収が上がる職種」1位はITエンジニア
2026年8月に発表されたdodaの調査は、IT業界の「稼ぎやすさ」を数字で裏付ける内容でした。職種別ランキングで1位に輝いたITエンジニアの実態を、まずは客観データからしっかり確認していきましょう。
doda調査の衝撃データ!7割以上が年収アップ
パーソルキャリアが運営する転職サービス「doda」が2026年8月24日に発表した「転職による年収アップ成功者の傾向2026年版」によると、調査全体で転職によって年収が上がった人の割合は64.1%、平均増加額は約109万4,000円でした。(出典:doda「転職による年収アップ成功者の傾向2026年版」)
その中でも特に目を引くのが、技術職(SE・インフラエンジニア・Webエンジニア)の年収アップ率が74.8%という数字です。全体平均を10ポイント以上も上回っており、転職者の4人に3人以上が年収を増やしていることになります。(出典:doda「転職による年収アップ成功者の傾向2026年版」)
さらに驚くのは増加額の平均が約132万4,000円という数字です。これは職種別でもトップの金額であり、「ITエンジニアへの転職=月収が10万円以上増える」という計算になります。(出典:doda「転職による年収アップ成功者の傾向2026年版」)


なぜITエンジニアはこれほど好条件になるのか?
ITエンジニアが高待遇になる最大の理由は、需要と供給のアンバランスにあります。今やどんな業種の企業でも、業務の効率化・オンライン化・データ活用(いわゆるDX=デジタルトランスフォーメーション)が急務になっています。しかしそれを実現できるIT人材は、国内でも慢性的に不足しているのが現状です。
また、IT業界の給与体系が年功序列ではなく「スキル・実績」で決まりやすいという点も重要です。製造業の現場では、どれだけ頑張っても給料の上がり幅は会社のレールに乗るしかありませんでした。一方IT業界では、自分が習得したスキルや持っている資格、手がけたプロジェクトの実績が、転職の際に直接交渉カードになります。
業種別データでも、転職前の業種が「IT/通信」だった人の72.0%が年収アップに成功し、平均増加額は約128万円となっており、IT業界全体で人材への評価・待遇改善の流れが加速していることが数字から読み取れます。(出典:doda「転職による年収アップ成功者の傾向2026年版」)


「未経験からの転職」でもすぐ年収は上がる?元製造業の筆者の結論
「じゃあ製造業から未経験でITに転職すれば、すぐに100万円以上年収が上がるんだ!」と思った方、少し待ってください。データの読み方と、未経験者に起きやすいリアルをフェアにお伝えします。
正直なところ、1社目は「一時的なダウン」の覚悟も必要
先ほどのdodaのデータは、SEやWebエンジニアとして転職した人全体の数字です。この中には、すでに3〜5年のIT実務経験を積み、より上位のポジションや高待遇の企業へ転職した人が多く含まれています。つまり「経験者が次のステップに進んだ時の年収アップ」が平均を大きく押し上げているという背景があります。
製造業や販売業などから「IT知識ゼロ」で転職する場合、最初の1社目は「見習いエンジニア」としてのスタートになることがほとんどです。私自身も転職直後は、ライン作業のころより手取りが下がりました。これは私だけではなく、未経験IT転職では決して珍しいことではありません。
最初の1〜2年は「勉強期間」として一時的な年収ダウンを許容できるか、家計と相談しながら計画を立てることが、現実的な転職成功の鍵になります。「来月から100万円アップ」という期待は、未経験の段階ではいったんリセットしておくことが大切です。


注目すべきは「入社後の伸び幅」。IT業界へ入る価値とは
製造業の現場で年収を100万円上げようとしたら、どれくらいかかるでしょうか。役職に就くのを何年も待ち続け、会社の業績次第で昇給が止まることもある——そういった経験がある方は多いと思います。
IT業界では、未経験でスタートしてから2〜3年実務を積み、スキルを磨いて2社目に転職した時点で一気に年収が跳ね上がるというルートが多く存在します。IT業界ではこうした「2社目で大幅アップ」というキャリアは珍しくありません。
つまり、未経験からのIT転職は「即座の年収アップ」ではなく、「年収アップへのプラチナチケットを手に入れる最初の投資期間」だと捉えるべきなんです。短期ではなく3〜5年のスパンで見たとき、今の業種、仕事に留まり続けるよりも大きなリターンが得られるかもしれません。
未経験IT転職の年収の変化イメージ(あくまで目安):
1社目入社直後→前職より微減〜同水準のことも/1〜2年後(スキル習得)→前職と同水準〜やや上回る/3〜4年後(2社目転職)→前職より大幅増というルートが一般的です。焦らず「段階的に上がる」設計で考えましょう。


年収アップの切符を掴む!未経験者が今すぐ始めるべき3つの具体策
データの背景とリアルな年収事情が分かったところで、「じゃあ今すぐ何をすればいいの?」という疑問にお答えします。IT知識がなくても今日から実行できる3つのステップを、順番に見ていきましょう。
【具体策1】まずは「ITが自分に合うか」無料学習で試す
いきなり仕事を辞めてプログラミングスクールに通う必要はありません。まずは働きながら無料の学習サービスを使って「お試し体験」をしてみることが最初の一歩です。
「Progate(プロゲート)」というサービスは、プログラミング完全初心者向けに設計されており、スライド形式でゲーム感覚でコードを書く体験ができます。無料プランでも主要コースの序盤は体験できるので、まずは1時間だけ触ってみるというのが現実的な始め方です。
また、「ITパスポート」という国家資格の勉強もおすすめです。プログラミングではなくIT全般の基礎知識(ネットワーク・セキュリティ・データベースなど)を体系的に学べ、「IT業界で使われる言葉に慣れる」という効果があります。勉強時間の目安は100〜150時間程度。現職を続けながら3〜4ヶ月で取得している方も多い資格です。


【具体策2】「未経験歓迎」の求人のリアルな見極め方を知る
求人サイトで「未経験歓迎」と書かれた求人を見ると、ついどれも良さそうに見えてしまいます。しかし実際には、「研修が整った優良企業」と「とにかく頭数が欲しいだけの企業」が混在しているというのが現実です。
見極めのポイントとして最も重要なのは、「入社後の研修内容が具体的かどうか」です。「OJT(現場で教えます)」とだけ書かれている求人は、実質的に「現場に放り込む」ケースがあります。一方、「3ヶ月のプログラミング研修→メンター制度あり」のように具体的に書かれている企業は、未経験者の育成に本気で取り組んでいるサインです。
面接の場では「入社後の先輩社員はどんなキャリアパスをたどっていますか?」という質問を積極的にしてみてください。未経験入社の先輩が3〜5年でどれくらい年収が上がっているかを確認することで、その企業が「年収アップへの道筋を持っているか」が分かります。
🔍 未経験歓迎求人チェックポイント
- ☐研修内容が「OJTのみ」ではなく期間・内容が具体的に書かれているか
- ☐メンター制度・フォロー体制の有無が明記されているか
- ☐未経験入社の先輩のキャリアパス・年収推移を面接で確認できるか
- ☐離職率・平均勤続年数など、職場の定着率に関する情報を開示しているか


【具体策3】一人で悩まずIT転職のプロに「現在地」を聞く
「自分の年齢や経歴で、本当にIT業界に転職できるのか?」この問いを一人でぐるぐると考え続けても、なかなか答えは出ません。一番早くて確実な方法は、IT転職に強いエージェントに直接聞いてしまうことです。
転職エージェントは無料で利用でき、あなたの経歴・年齢・希望条件をもとに「今の状態でどこなら行けそうか」「あと何のスキルを積めば年収アップの求人に届くか」を具体的にアドバイスしてくれます。相談したからといって転職しなければいけないわけではないので、「現在地の把握」という感覚で気軽に使って大丈夫です。
製造業出身・異業種からのIT転職に強いエージェントを選ぶのがポイントです。IT業界全般に強いエージェント、未経験転職に特化したエージェント、どちらも一長一短があるので、2〜3社を並行して使い比べることで「自分に合ったルート」が見えてきます。


📌 この記事のまとめ
- ✅ doda調査でITエンジニアへの転職者の74.8%が年収アップ、平均増加額は約132万円(2026年版)
- ✅ その背景にはDX人材の慢性的な不足と、スキル実績が給与に直結するIT業界の構造がある
- ✅ 未経験からの1社目は一時的な年収ダウンの可能性もあるが、2〜3年後の大幅アップが現実的
- ✅ まずは無料学習(Progate・ITパスポート)でITとの相性を確認する
- ✅ 未経験歓迎求人は研修内容・キャリアパスをしっかり確認して見極める
- ✅ 一人で悩まず、IT転職に強いエージェントに「現在地」を聞いてみる

